所感

生活の所感を投稿します。

某社について所感

初めにお詫び申し上げると、僕はA社にとって冷やかしの客であった。営業機会の損失となって大変申し訳ない。

話を合わせて付き合ってくれた友人のCちゃんにも感謝申し上げたい。

 

 

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この業界にいると、度々A社についてのウワサを耳に挟む。A社というのは某ハワイ在住アーティストのイルカと海的な版画を主軸に事業展開している上場企業だ。

 

Cちゃんもこの作家について存じているとの話を聞いており、A社と某アーティスト(R氏)の催事が近場であったのでお声掛けをした。

 

R氏についてはウワサや評論本などを読んで、頭では知っていたが、生で見た事は無かった。

 

展示会場でCちゃんと待ち合わせをして中に入ると受付があり、まず予約番号と本催事を何で知ったかを聞かれ、「SNSの広告です」と答えると、NSと書かれた名札を渡された。また、アンケートを取らされ、絵画の購入歴、職業などの記載欄があり、こちらで顧客情報を収集しているみたいだ。

 

入ってすぐ数点ペインティングが展示されており、R氏の作品とは初対面となった。

 

感想は、粗目のキャンバスを使っており、筆跡もわりと残しているみたいで思ったよりラフだなと思った。ただ、筆跡の付け方があざといというか、ラッセンのファン層と推測している絵画初心者にも「ちゃんと筆で描いてますよ」とアピールしているかのような印象を受けた。

僕が全く言える立場では無いが、細密な写実画をイメージしていたため、絵の技巧的な面、テクニカルな部分はそこまで重要視してないのかもしれない。

 

ジクレー版画に微妙に手彩色を施したミクストメディア作品については、いや、普通にジークレーにアクリルと表記すればええやん、と心の中でツッコミを入れたがまあ何らかの思惑があるのだろう。

 

ちなみに版画作品についてはR氏が下絵を描き、工房で仕上げたものを再度R氏が監修をしている形らしい。

 あと、ジクレーとは凄く簡単に言えばデジタル印刷の高精度版である。

 

あと額椽が異様に豪華。奥行があってインナーフレーム付きで下部にはR氏の名前プレート入り。ちなみに価格は額込みらしい。

 

展示空間を少し進むと、メインルームと思われる開けた場所があった。

接客員が配置され、部屋中にイーゼルとライトを立てかけた商談デスクがある。

 

ひとしきりCちゃんとグルっと回ったが、強引な接客などはなく、好きに観ていい、と言った雰囲気だった。

 

一周しても販売員からお声掛けがなかったのでこちらから一芝居打つことに。Cちゃんにも協力してもらった。素人だがコレクション歴のある経営者の男性として接客を受けることに。

 

桜とイルカが描かれた版画の前立ち、近くの販売員に「この絵が気になってます」と声をかけた。

「R氏は光の魔術師と言われており、作品は光によって見え方が変わるんですよ」と言われ、「僕も商談ブースのライトでお見せ頂いても良いですか」と答えた。

 

我々一行はブースに着席すると、販売員が「窓から光が差し込み、朝から夜になるまでの動きと思って下さい」と言い、スポットライトをゆっくり作品の上部から下部へと移動させた。確かにスポットの当たり加減で鮮やかな色彩になったり見え方がかわり、感心した。

 

価格についても気になっていたので、買い慣れている客を装い一芝居打つことに。具体的な価格の数値は上げないが、5年ローンなら合計支払い金額は上代の3割増、実質年率金利5〜7%程度な感じだ。

 

「一括で欲しいのだけれども、私のような一見の客でも上代からどれくらい頑張っていただけるか」と色々手振り身振り、セリフに気をつけ交渉すると、彼は控え室に2分ほど向かったあと戻ってきて僕に金額を提示した。

これが想像以上で、上代から8掛け以下の金額だった。つまり5年ローンで全額買う顧客と倍近い金額の差が着いたことになる。

 

A社は自社の信販で儲けていると決算データも出ているし、実際に決算書にも公開しているが、まさか倍近い金額になるとは思わなかった。

 

その後は販売員にクロージングを締められなかった事を詫びCちゃんと退出したが、かなり多くの情報を得られたと思う。他にも収穫は多いが時間の問題上割愛する。

 

絵以外の部分では、ウワサで聞くよりはすごくしっかりしていたと言うのが印象である。

 

Cちゃんとはその後近くのパンマルク(Yてぃんさん命名)で一服し、近況などを話し解散。

2時間くらいの時間だったが有意義だった。

 

 

改めて、付き合いいただいた販売員のIさんにお詫びと感謝申し上げたい。お忙しい中お時間いただけたCちゃんにも感謝。

 

PS 仕事でやらかしてしばらく禁酒命令が出ました。バーでも居酒屋でもコーラ飲みます。